#32 「謎の鉄仮面」

ミレディーを処刑した頃から、半年経過。季節は冬を超え、春も間近な季節に。コンスタンスの記憶は、未だ戻っていません。
さて、この回の冒頭のダルタニャン。ヒドいと言うかあんまりと言うか…。ダルタニャンの事は好きなんですけど、でも、全52話を通して、この冒頭の彼だけは…なんだかなあ…と思ってしまいます。
ダルタニャンは、なんとかコンスタンスに記憶を取り戻してもらおうと、初めて二人が出会った場所に彼女を連れて行きます。
二人が出会った特別な場所だから、何か思い出すのでは…という事だったのでしょうね。
ダル、一生懸命説明し「ね、思い出したろ?」と。しかしコンス、「いいえ…」ですって。まあ、この辺はまだ良いんです…(でも既にコンスは辛そう)。

次にセーヌ川へ。「色々話した事を思いださないかい?」「君と一緒に暮らせたら良いなって言ったの、覚えてないかい?」
思い出せなくって、覚えて無くって、苦しんでるコンスに、この言葉のコンボはキツイんじゃあ…。
遂には、うつむいて肩を震わせてるし、コンスタンス…。そのコンスに「あれから随分色々なことがあったじゃないか!」「お願いだ、思い出しておくれ!」って…もう…ダルタニャンってば…。
これはキツそう、コンスタンスが可哀想…。特に後者の台詞なんて、コンスのためというより完全に自分のためにやってるように聞こえますよダルタニャン…。
そしてとうとう、頭を押さえて涙するコンスタンス…。女の子(←しかも大好きな)を泣かせたな!
「一生懸命思い出そうとすると、頭が痛くて…」 「ごめんごめん、そう無理しなくて良いよ」
いやいやいやいや、あなたが無理させたんでしょうに!あんなに追い詰められたらそりゃあコンスだって無理もするでしょうよ…。
こんなやりとりを、半年間、毎日してたとしたら、相当大変だろうなあコンスタンス…。
一番辛いのはコンスタンス本人なのに、その辺を分かってなくて容赦無いダルタニャン、に思えてしまうこの冒頭シーン。ダルもダルで、苦しいんだとは思うんですけどね。

さて、世直しにやってきた神の使者!もうここで登場してましたか!
そして、可愛いマダムさん登場!このマダムさん、可愛い上に、後でギャグ顔も披露してくれるので大好きです。
さあ来た、精神統一し、気合をこめ、ドアを破壊!格好良いぞ鉄仮面。
そこにやって来たダルタニャンですが、指輪と首飾りはもう奪った後でしょうか。ダルタニャンの方をチラっと振り返り、去ってしまいます。しかし逃げるの速いですね。

一方、一人にされちゃったコンスタンス。
「ここ、どこかしら…?」と歩きますが…あれ、この半年間、パリの街を一切歩いていなかったのでしょうか?
さすがに半年もあれば、街を新しく覚えそうですけど…。もしくは、新しい事を覚えられないという症状も若干あるのでしょうか?
ああ、ミレディーさん!お久しぶりです!(前回もいたけど久々感が強い。半年経ってますしね。) 不用意にドアを開けてしまったところが可愛いです(笑)。
これ、コンスタンスの事をびっくりしているのは……"再び会ってしまった事そのもの"を?それとも、"意識が戻って(一応)元気そうにしていた事"を?(コケのまじないおばあさん以来会っていないと思われるので)
「私は頭にケガをして、前の事を忘れてしまったのです」と言われ、一瞬ホッとするも、「あなたのお名前は!?」と詰め寄るコンスに、後ずさりのミレディーさん。馬車のドアにぶつかっちゃってて、焦ってるご様子が可愛い。
以前はあれだけ恨みまくっていたコンスに対して、この対応ですよミレディーさん。彼女に対する恨みが消えた…というのもあるのかもですが、記憶がないという事で見逃してくれたのでしょうかね(見逃したって言うのでしょうか、アレ)。

真夜中のパリ、お塩倉庫。見回りしているこの人、声はルイ13世陛下ですね。ここでもやっぱりチョップしました鉄仮面さん。
そして、部下ズがゾロゾロ。おおー、この愉快な部下達も初登場ですね!
倉庫にあるのは確かに塩のようです。ここで塩チェックしてる部下の声はポルトスっぽい。マダム@アラミスの声とか、二役出演多いですねこの回。
皆さんで塩を持って行ってしまいました。

ある朝のボナシュー家。朝食メニューに塩が足りないようです。
塩不足のため、思い切って料理に塩を使えないとの事。鉄仮面一味が塩をガンガン盗んでいるとマルトは言います。
ダル「鉄仮面…」
マル「あれま、知らないんですか?最近パリを荒らしまわっている盗賊段の首領です」
えーと、国王陛下の銃士隊員のダルより、マルトの方が鉄仮面情報に詳しいってどうなんでしょうか(笑)。

そして王宮。アンヌ失脚をまだまだ諦めていないリシュリュー閣下ですが、鉄仮面=スペインのスパイって無理やり過ぎる気がする(笑)。
護衛隊がパリ市内を捜査しているからすぐ捕まるよ、というリシュリューに「いや、そちの護衛隊だけでは心もとない」と言う陛下!超面白い!"心もとない"とか、ハッキリ言っちゃった!(笑)
お塩でおなじみのマンソンおじさん、この方もここで初登場ですね!船首に立っていらっしゃいます。
「さあ、パリの野郎ども!塩を運んできてやったぞ!」この台詞からして、明らかにクロでしょう、この人(笑)。

ダルタニャン、鉄仮面を待っていた女が、コンスタンスの知り合いらしいという情報を、アトスに伝えます。
コンスタンスの知り合いで、鉄仮面の一味になりそうな女…で、真っ先に思いつくのはミレディーと話すアトス。確かに。
「君は本当にミレディーを処刑したのだろうな?」と問うアトスの表情が!目が!辛さと優しさが同居しているというか、ああ、お父さん…(こればっか)。ダルが言うのを待ってくれてるんですね。良い人過ぎるよ、アトス…。
一方、「も、もちろんだとも!」とあたふた、アトスからも視線を逸らしてしまうダル。バレバレですよ…いや、ミレディーを処刑していない事というより、ミレディーを処刑"できなかった"事が。

ジャン&コピーも頑張りますが、記憶を取り戻せないコンスタンス。「いっそ死んでしまったほうがマシだわ!」と飛び出してしまいます。辛いなあ…。そして、コンスの行き先を教えてくれたロシナンテ、ナイス!
ダルタニャン、コンスタンスを見つけます。そのコンスは、サンジェルマンの近くの通り、ダルと初めて会った道を、一生懸命、真剣に歩いていました。頑張ってるのに、なかなか思い出せないというのが辛いですね。
そこに、宝石商に鉄仮面が出たという知らせをもってきたジャン。ここでロシナンテに乗るダルタ…え、えー!?何ですかこの乗り方!跳び箱!?
コマ送りで見てみたら、ロシナンテの顔の方から跳び箱のように飛んで、途中で向きを(体操の如く)右に捻って前を向いて座ってます。凄い……何が凄いって、跳び箱もですけど、そういう奇抜な乗り方が何パターンもあるところですよ!いつか、<ダルタニャン・ロシナンテの跨り方パターン集>とかページ作ってみたいです。

燃え盛る宝石商の屋根の上に鉄仮面。やってきたダルタニャンは自己紹介(違)。鉄仮面は大人しく降伏する訳はなく、もちろん逃走。今後の活躍も楽しみにしています。
しかしハデなのが好きですねー、鉄仮面。宝石商を燃やす必要はあったのでしょうか?ただ単にハデにやりたいという彼のパフォーマンス魂から、やらずにいられなかったのでしょうかね。


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