#31 「ミレディーの処刑」

ダルタニャンに捕らえられ、「イギリスにだけは帰さないで!」と懇願するミレディーさん。これまでと違って凄く弱々しいというか…。
バッキンガムを殺したのは「リシュリューの命令」と言ってますが完全に嘘ですよねこれ。自発的に行ってましたし。
でも、ダルタニャンやコンスタンスを殺そうとしたのも命令だったのか、と聞かれて「それは…」と言葉を失っているんですよね。嘘をつかない。
この横顔と言い…なんだか、上記ダルの台詞で、呪縛から解き放たれたみたいです。前回まで、我を失うほどに復讐に燃えていたので、ギャップが…。
と思いきや、三銃士やパトリックが来たら、「何さ、大の男が寄ってたかって!」と、またちょっと強く出るミレディーさんですが……チャールズから処刑命令が出ていると聞いて、さすがのミレディーさんも言葉を失ってしまいました。
いやーこれ、演技とかじゃなくって本当にショックなんだと思います。そう思いたい。
ダルタニャン、ミレディーの処刑と言う大役を任される事に。アトスが「バッキンガム公やコンスタンスの敵を…」と言ってますが、コンスは生きてますよ!
自分を処刑するのがダルタニャンと聞いて、「他の誰よりも、ダルタニャンの手にかかって死ぬなら本望です…」と言うミレディーさん。
これ、本心だと思いたいなー。これまで、あれだけ殺そう殺そうとしていた相手の手にかかるのが本望、っていうのも不思議ですが。
この数週間、ずっと戦ってきた相手同士、何か通じ合うものがあって。分かり合うとか、そういう訳じゃないですけど…う、上手く言えません。
ここでダルタニャン、もう既に処刑に乗り気じゃないのが見え見え(汗)。コンスタンスの前で「こんな目に遭わせた奴は生かしておかない!」ってあれだけ怒ってたのに…優しいやつめ。

船に揺られ、絶望の中、月を見上げるミレディーさん。なんと美しい横顔なのでしょう…。悲しみが似合うというのも嬉しくないと思いますが。
さて、ミレディーさんの身の上話です。あ、6話で約束(違)したのに、バッキンガムはこの話を聞けませんでしたね。
回想シーン。ミレディーさんのお母さん、横顔のみの登場ですがとても綺麗な方です。お母さんは貴族の恋人に見捨てられ、自身は病気で亡くなってしまって…可哀想過ぎます。
修道院で一生懸命に働く少女ミレディーさんの可愛いこと!この子が、フランスを揺るがす悪女になるなんて誰が想像できたでしょうか。
貴族の修道士さんとミレディーさんの駆け落ち。二人手を取って走る時とか、何か楽しそうに話しているんですよ。明るい未来に心躍らせて…今後の展開を思うととても悲しいです。
そして、人々(←怖い…)の前で、十字の烙印を押されてしまったミレディーさん…。この烙印のせいで、あの純情な子が魔女になってしまった訳で。
この悲しいいきさつを聞いて、「そうだったのか…」とダル。あーもう、処刑する気ゼロですね(汗)
「死ぬ時にこの世に生まれてきた事を、せめて感謝するようになりたい…」と語るミレディーさん。元々魔女なんかじゃなくって、ただ幸せになりたかった普通の女性だったんですよね。
せっかく美人に生まれたのに、それを悪いほうにしか活かせない生き方になってしまったと。本人もそれが辛くて、ここでようやく全ての苦しみから解放されると思っていたのではないでしょうか。
だから、あれだけ安らかな顔で、ダルタニャンの剣を待てたんじゃあないのかなと…。それにペペも怯えているので、これも演技ではなく全て本心だった…と思いたいです。

ダルタニャン、ミレディーさんの髪だけを切りました…。
ミレディーさん、死ぬ覚悟をしていたところで「今死んで生まれ変わった」と言われ、この"生まれ変わった"のところが、純粋に嬉しかったんじゃないかと思っています。
ちょっとミレディーさんも興奮していたというか。それで嬉しくってペペと去った…けれど後で冷静になって、「生まれ変われるハズなんかない」と思って、鉄仮面編で大復活!…になったのかなと思いました。(この考えまた変わるかもです)
さてダルタニャン、何やってるの!危篤状態のコンスタンスがいると言うのに!
うーん、うーん…まあ、基本か弱い女性に手を出せない彼ですからねー。今宵のミレディーさんはか弱かったですからねー…。

皆のところに戻ってきたダルタニャン。パトリックに「ありがとうございます」と言われた後、困惑した作り笑顔で「い、いえ」と。罪悪感100%!
そしてアトス、ここでミレディーを殺せなかったと見破ってますね!でもダルを問い詰めたりせず、「引き上げるとするか!」と。優しいなあ…。

帰宅したダル&ジャンのところに、大慌てのボナシューさん。二人の帰宅を、ずっと待っていたようですね。
大急ぎでコンスタンスの元に向かう3人ですが、まさかの記憶喪失……。そして細かいツッコミですが、数日間も意識障害で臥床していた割には、動きが機敏で凄いですコンスタンス。筋力低下してない。
ミレディーは逃がしてしまったし、コンスタンスは記憶を失って苦しみの中に…なんですかこの悲しみ続き…。

そして、トレビル邸にて。ところで三銃士&ダル、夕べから一睡もしていないのでは…皆元気だなあ。
ローシュフォールがダルタニャンを捕えに来ました!「僕が行けば良いのだろう!ローシュフォール!」この2人の絡み、超久々でなんだか嬉しいです。
大人しく連行されるダル。余裕たっぷりのこの笑顔好きです。
さてさて、リシュリュー閣下と二人きりになったダルタニャン。仲直りを持ちかける閣下です。
えーと、閣下はミレディーと手を切ろうと思っていたんですよね。それでミレディーをもう追わない様にとのお願い…??うーん、繋がりがよく分からないですが…。
やっぱりミレディーと手を切るのを止めようと思ったという事でしょうか。彼女が大事になったというか(ビジネスライクか個人的な感情かは…ど、どっちなんでしょう)。
だから、処刑したと聞かされて「けしからん!」とブチ切れたんでしょうかね。それをバッチリ立ち聞きしているローシュフォールがイイです(笑)。
仲直りどころか上手いことやられてしまった閣下&伯爵。一方余裕たっぷりに「それじゃ」とか言っちゃうダルタニャン、成長したなあ…。(←上から目線みたい。)
ダルの無事を知って喜ぶジャン。この手のポーズ!なにこれ可愛い!可愛すぎますジャン!
…と、最後はすっきり終わってますねこの回。そして次の回でいよいよ、神の使者の初登場です!


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