#30 「バッキンガム暗殺」

前回の続き。トレビル邸に連行されてきたミレディーです。
証人もいるし、王妃の侍女や銃士隊員が狙われたというのに、これ以上放っておけないだろうという事ですが、ミレディーさん余裕の高笑い。
「私がした事は罪にはなりません」と言うミレディーさんに、「バカな事を言うな!」と机を叩く隊長。この机、さんざん叩かれてますね。52話+劇場版の中で何回叩かれてるんだろう。いつかカウントしてみたい気がします。
リシュリューの無敵許可証の力は大きいですね。ミレディーさん、捕まってすぐに許可証を出さずに、ここまで黙っていたのは、トレビルの前で提示するためだったんですね。
勝ち誇って去っていくミレディー。理不尽すぎる成り行きに、ついにダルタニャンの怒り爆発ですよ!興奮して露骨に怒るダル、全話のなかでもここがマックスの気がします。この後、木を殴ったりしますし。
理不尽だけど、リシュリューが第一の実力者。リシュリューが法律である以上、今はどうにもできないと。
ダルをなだめようとポルトス、「その内きっと、我々の手でミレディーをやっつけてやるさ」と明るく言いますが、逆効果(汗)。「その内っていつの事!?」とダルの怒りは止まらず。三銃士も、かける言葉がないですね…この状況では…。

一方、コンスタンスは意識が戻らず、脈が弱くなる一方。
あとは神に祈るより仕方がないとドクターより。「ありがとうございました」と礼を言って送るボナシューさん、気丈で強い人だなあ…。
帰宅したダル。コンスタンスの状態はどうか、ジャンに尋ねます。ここでジャンのところに屈んで、手を添えるところが好きです。お兄ちゃんみたいで。
コンスの状態がかなり悪いと知り、飛び出して行っちゃいました。総理大臣・リシュリューに直談判ですね。怒りと悔しさが生み出した、凄い行動力です。
リシュリュー様は、ミレディーさんとお話中。ミレディーさんはイギリスへ行くそうです。
イギリスの総理大臣・バッキンガム公爵という要人の暗殺を「優しい仕事」と言ってのけるミレディーさん。こ、怖い!怖すぎる!確かにバッキンは、要人にしては面白すぎる人ですけど(笑)。怖い!
ミレディーさんの執念深さに、やや呆れる閣下。
「わたくしを敵にまわすのだけはおよしあそばせ」「ワシを脅すつもりか」「とんでもない。わたくしはお金のためだけに閣下に雇われている訳ではありません」
この会話!この会話ですよ!この会話を踏まえて、後半の鉄仮面編を見るともう…!
何といっても最後の台詞が意味深ですね。お金のためだけではないと!ならば、何のためなのでしょうか。
純粋(?)に考えると、「閣下に忠誠を誓っているから」と思わせといて、本当は「貴族・王族に復讐するため(そのためリシュリューを利用している)」から、なのかと思いますが。
いや、ミレディーがロンドン塔にいた頃の「お前の敵は必ず取ってやるからな」発言から…閣下×ミレディー?? あー、どうなんでしょうねその辺。
ミレディーさんが退室した後、机に座ってから一瞬、思い巡らせている様子なんですよリシュリュー様。↑の発言について考えていたのだろうと思います。
直後、入室してきた怒りMAXダル。ミレディーから無敵書付を取り上げてくれと。
しかし、ミレディーさんはイギリスへ行ってしまったから無理ですよと閣下(いや厳密にはこの時点で、まだパリにいると思います。退室してから5分経ってないですし/笑)。
ここで閣下、「元々あれはイギリスの女だ。処罰してほしかったら、イギリスの国王に頼むのだな」と、自分で言っちゃってたんですね!これじゃあ31話でダルに文句は言えませんね。いや確か牢獄に入れろとか言ってましたけど(笑)。

怒りのぶつけどころがないダル。もう完全ながっかりモード…。
暗闇の中、教会に入りマリア像の前で膝をつくのですが、それがもう、力なく「ドサッ」って感じなんですね…。
お祈りの様子も、悲しみに満ちていて。本当、この辺の回は見ていて悲しいんですよね…。
そして、朝。コンスのところに帰ったダルが、「教会へいってマリア様にコンスタンスの事をお願いしてきたよ」とジャンに伝える訳ですが。
…という事は、不眠不休で一晩中お祈りをしていたのでしょうか、ダルタニャン…。
それでもって、その後ダルタニャン、出勤してるんですよね。コンスも心配だけど、貴方も倒れてしまわないで下さい…。
トレビル邸の一室にやって来たダル。そこにポルトスとアラミスと……あと一人誰!?この赤い帽子を被ってマントを着ている人は誰ですか!?
いや銃士なんでしょうけど。この一室はよく登場しますが(三銃士がカードゲームしてたり)、いつも三銃士とダルタニャンしか登場してなかったのでびっくりでした。
いやいや、そりゃあ他の銃士だってこの部屋に来るでしょうけど…何故30話で?何故ここで?っていう新鮮さ(笑)。後にも先にもこのシーンぐらいじゃないですか?四銃士以外の銃士がこの部屋に登場するのって。
何か話してほしかったですが台詞なし。というか顔が描かれていない。残念です(笑)。
……と、銃士さんの登場に驚き興奮してしまいましたが、ここはポルトスの問題発言がなんとも。
コンスタンスが倒れてから5日。「そろそろ限界だな……」ってこらこら!ダルの前でだけは言っちゃだーめですよ。このうっかり屋さん!(笑)
ダル、先日あれだけ怒り爆発させていたんですから!アラミスが怒るのもごもっとも。

アンヌに呼び出された隊長&ダル。
そこに現れたのはお久しぶりのパトリックさん。バッキンガムが殺されたという悲しい知らせと、血の付いたミレディーのナイフを持ってきました。
しかしバッキン様…「アンヌ王妃のお使い」で騙されちゃった……本当、最後までアンヌな人だったのですね。
ナイフを見て「ミレディーの短剣だ!」ってすぐ分かるダル。凄いな。38話辺りでも出てきますけど。
そして、遂にイギリス国王・チャールズ一世もブチ切れ…じゃない、酷くお腹立ちとの事。ミレディーの処刑命令書が発行されているようです。
ダル&三銃士で、フランス(たぶんパリ)に潜伏しているミレディーを探す事に。

辛く悲しい展開が続いているためか、この捜索シーンはちょっとだけコミカルに描かれてます。
何といってもアトスですね。口から炎を吐き出すパフォーマンスをしているガタイの良いお兄ちゃんに、「この女に見覚えはないか?(マジメ)」って!緊急事態とはいえ、油(?)を口に含んだ時に聞かなくても!(笑)。
そして「お前もマジメに見ろ!」といわれたスリの男。スリをしたの、ポルトスにはバレていたのかどうだったのか…。

使いのペペにお金を渡してから、「そろそろあの女とも手を切る潮時かもしれんな」と呟くリシュリュー。
だんだんリシュリューの手におえなくなってきてしまったミレディーさん。どんどん亀裂が出来てますね、この二人の関係性。
さて、頑張ってペペを追っていたコピーですが、ペペに気付かれ、枝作戦で気絶しちゃいました。ペペ、超頭良い!
夕方になってから、ロシナンテのものすごい嗅覚で、ダル&ジャンはコピー発見。ここでようやく意識が戻ったコピーを頬ずりするジャンが可愛いです。

辺りが真っ暗になった頃、修道院があるのに気付き、ミレディーを見つけたダルタニャン。金貨を愛おしそうに触るミレディーさん、嬉しそうなんだけど悲しい画ですよ、これ……。
「神妙にしろ、ミレディー…!」と剣を向けるダル。この真剣さ、完全に殺る気の目ですよ。この時まではそうだったんですね…。
爆弾を手に、「悔いはない」とミレディーさん。ああ、この人やっぱり、自分を「殺してほしい」という思いもあるのかな…もう自分でも止められなくて、誰かに止めてほしかったというか。
修道院は爆破しましたが、ダルは咄嗟にミレディーを暖炉(鎮火後)の中に押し込んだため、二人は無事でした(それも凄い…)。
ああ、まだまだ重い展開が続きますねー。そしてこの回の見直しキャンペーン、予想外の長さになりました。自分で驚いてます(笑)。


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