＃１０　「狩りはベルサイユで」

この回も、うなされるジャン、という少し悲しい始まり方ですね。うつ伏せ寝というのが苦しそう…。
さてさて、狩りがやってまいりました。ポルトスの言ったとおり、イイカッコした紳士淑女たちが大勢来てますねー。
そして、男装したシャルロットさん。この男装の目的はアラミスと違い、乗馬・銃のためですけど。
シャルロットさんは新教徒として処刑されそうになったという事が分かります。ジャンママが兵隊に連れて行かれた理由とちょっと共通点。
ラブラブ国王夫妻のところに、リシュリュー隊登場です。狩りをする美しい女性、と聞き、ルイが興味を示しますね。そして、狩りスタート。ここまでは順調です。(リシュリューサイド)

シャルロットさん馬走らせるの上手いですね。速い！ローシュフォールさんのご指導がよほど上手だったのでしょう。すごいな伯爵。
シャルロットを見張るようコンスに頼むアンヌ。さすが、何かクサイと感じたんでしょうね。
でもコンスタンス、シャルロット＆ルイはあんなにぶっ飛ばして行ったのに、あのスピードでは追いつけないのでは？？後でダルたちと合流し、ロシナンテの鼻を使わなければ見つけられなかったのでは…。
そんな訳でダルタニャン、ジャン、コンスタンス、ロシナンテでルイ達を追います。ここでコンスが、「シャルロットがボーモン公爵の娘でないと分かれば、リシュリューの企みを暴くことが出来るかもしれない」とダルにこっそり言いますが、ここ、賢い娘だなあと思います。
今回も、リシュリューの企みを暴く、という事までは出来ませんでしたが。

ルイとシャルロットのところへ行くコンスタンス。とっても自然に腕をまくらせます。やっぱり頭いいなー。残念ながら包帯をしており、ハッキリとは分からず。
ここで、様子を伺っていたダル達のところにポルトス登場。「おーい！」と言ってますが、ルイ達にも聞こえてないの？
ポルトスが、上手いことルイを先に行かせてくれます。(偶然だったのかもですが)
ここでチャンスと、飛び出すジャン。それでも包帯の下を見せてくれないシャルロット。走り去ってしまいます。「母ちゃん！」と手を伸ばして走り出すジャンと、辛そうに目を背けるシャルロットさんが切ない…。火傷の痕を見せれば、例え否定してもこの子は自分を母親だと信じてしまうだろう、でも見せない事であんなにも必死に自分を追ってくる……どうする事も出来ず、彼女も辛かったんでしょうね。

シャルロットを気に入った様子のルイ。彼女を、ダイアナと名を変えさせ、侍女に取り立てよう、という話を受けて、嬉しそうな閣下達。そうだった、前のシーンが悲しすぎて、あなた達の企みを忘れてました。
娘さんの事を思い出しているシャルロットさん。ジャン母子とまるで同じ境遇ですね。無理やり引き裂かれてしまって…。ここで、彼女がジャンのお母さんでないことがハッキリ分かってしまいますね。(視聴者に)
そんな思いにふけっていた為、イノシシの飛び出しに気付くのが遅くなってしまったシャルロット。シャルロットを襲うイノシシ、そしてジャンが彼女を庇おうと！何の迷いもなく、イノシシを睨み付け、微動だにしません。そして……。
この短いシーンから、ジャンのお母さんを思う気持ちの強さがすごくすごく伝わってきます。本当にこの子は、お母さんが大好きなんだなあ…。
そしてポルトスが！強い！強い！頼りになりますー。こりゃあ…アトスやアラミス、ダルタニャンにゃあできないなあ。
イノシシをノックアウトさせてから、みんなでジャンの手当てを。ここでジャンの視界に映ったシャルロットさんの表情が、本当のお母さんみたいに温かいです…。
この「ダメよ、無理しちゃ」とか「ジャン…」の呼び方もお母さんみたいです。シャルロットさん優しいなあ。ジャンを愛しいと思って、優しく抱きしめてあげたのでしょう…。

こっそりとダルを呼び出し、真実を明かすシャルロット。ルイを誘惑するよう命令され、お金が入れば故郷の家族の生活が楽になるだろうと考えていたが、ジャンのお陰で過ちに目が醒め、故郷へ帰るとの事。
これも私の考えですが、もう一度ジャンに会ったら、きっと完全に自分を母親と誤解してしまう。それは、可哀想だけれどジャンにとっても良くないと思ったのでしょう…。それと、シャルロットさん自身も、もう一度ジャンと会ったら別れが辛くなってしまうと…それで会わずに去ってしまったのかな。
リシュリュー様からのお咎めは特にないようです。良かったなあ。
夕焼けの中を帰るダル達。「母ちゃんは？母ちゃんは、どこにいるの!?」の必死な言い方や、「キズが重くなって、死んじまえば良かった…」胸を打たれます…。
ダルタニャンも優しい嘘をついたり、気遣ってくれてますが……ジャンの思いの強さを感じて、返す言葉に困ったんだろうなあ。
悲しい回だったんですがそれだけでなく、繰り返しますがお母さんを思う強い気持ちがすごく伝わってくる回でした。

この回を見た後は、劇場版の最後のところを見たくなります。

≪＃９「はだしのジャンのお母さん」　　＃１１「折れた剣」≫